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「税収上振れ」で財政は健全化するはずだが、「巨額の補正予算」を繰り越す”悪弊”が「2026年度プライマリーバランス黒字化」を絵空事にする

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授

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前年度以上の補正予算を「有言実行」(写真:Bloomberg)

8月7日に開催された経済財政諮問会議で、内閣府から「中長期の経済財政に関する試算」(以下、中長期試算)の更新版が公表された。毎年、年に2回の恒例となる試算公表だが、今年は少し様子が例年と違っていた。

まず、赤澤亮正経済財政担当大臣は、アメリカの相互関税に関する交渉のため渡米中で不在だった。中長期試算は歴代、担当大臣から会議後の記者会見で晴れてお披露目となるところだが、今回は内閣府事務方からの披露となった。

それから、年に2回目の公表は例年7月中に行われるが、2013年以来の8月公表となった。3年に1度参議院選挙が行われる年でも、7月末までには経済財政諮問会議が開催されて公表されていた。

8月に公表がずれこんだ理由は「トランプ関税」

2013年というのは、第2次安倍晋三内閣が発足して、それまでの民主党政権下では休眠状態だった経済財政諮問会議を復活させて、自公政権下で中長期試算を初めて公表したときであり、その初回が2013年8月8日だった。それ以降、年に2回目の公表は、参議院選挙がある年もない年も7月中であった。

公表が8月にずれこんだのは、参議院選挙があったからというのは理由にならない。今年は、参議院選挙後の7月28日にも、石破茂首相も赤澤経済財政相も出席して経済財政諮問会議が開催されたが、そこでは中長期試算は公表されなかった。

合理的な理由として考えられるのは、7月23日(日本時間)にアメリカの関税措置に関する日米協議の合意が発表され、それを踏まえて日本経済への影響を見極める必要があったことである。

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