南海電鉄「ラピート」プロしか知らない検査の裏側 今も斬新「レトロフューチャー顔」の専用設備も

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南海電鉄の運輸車両部管理区の長尾英明区長は「いろいろな車両が出てきているなかで、ラピートはやっぱりインパクトが違うかなと思います」と強調する。

工程の調整を担当する技術主任の湯川全人さんは「登場した当時は過去に見たことないような電車で『こんな形、ようつくれるな』と驚きが大きかった。30年経ってもまだまだ斬新で看板列車と言えるでしょうね」と話す。

「もともと鉄道に興味あったので、構内でラピートを運転したときは感動しました。メンテナンス現場で低い位置から先頭部を見上げるのと、ホームで眺めるのとでは迫力が全然違います」(湯川さん)

南海 運輸車両部 技術主任
運輸車両部管理区技術主任の湯川全人さん。「低い位置から先頭部を見上げると迫力が全然違う」と話す(記者撮影)
【写真をもっと見る】「レトロフューチャー」をコンセプトに開発されたというラピート。クレーンで吊り上げる全般検査では普段と違った角度から眺めることができる

どうなる次世代特急?

現在、大阪市内では中心部を南北に貫いて、南海電鉄新今宮駅・JR難波駅と大阪駅を結ぶ「なにわ筋線」の工事が2031年春の開業を目指して進行中。地下区間を走るため、乗り入れられる新たな特急車両が必要となる。

全般検査を終えたラピートは6月中旬以降、新車同様のピカピカな姿となって再び難波と関空を往復する任務に就く。次世代の空港特急の概要はいずれ明らかになってくるだろうが、南海電鉄のフラッグシップを長年務めたラピートの強烈な存在感は簡単に色あせることはなさそうだ。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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