「食事・コーヒーで1500円超え」だが客足は途切れない…「決して安くない」コメダ、それでも愛される理由

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品質安定を目的としたコメダなりの施策ではあるが、例えば2025年2月期だと、コメダHDは売り上げ470.5億円のうち347億円を、こういった卸売り収入で上げている。それに対し、直営店収入は5.1億円と、実は圧倒的に卸売りが占める割合が多いのだ。

コメダ珈琲 モーニング
コメダ珈琲店のモーニング。食材はすべて工場から納品される(筆者撮影)
コメダホールディングス
2025年2月期の売り上げ分析。卸売り収入がかなり伸びている(コメダホールディングス資料より)

かつ、2025年2月期に前年比プラスで得た38.2億円の売上のうち、32.7億円が「フランチャイズ店への卸売収入」の増加によるものだ。

コメダHDは、通常のフランチャイズ料を安く抑えつつ、卸売り収入をフランチャイズからいただくことで成立している。フランチャイズの成長がコメダ本部の売り上げに直結するため、本部は全力で新メニュー開発・店舗へのサポートに力を入れ、フランチャイズも自分たちや、従業員への還元のために、売り上げや利益をとろうとする。

こうしてみると、コメダ独自のフランチャイズ制度は、フランチャイジー・本部の“win-win”な関係と言ってもいいだろう。

コメダは成長を維持できる?課題は「都心出店」「『おかげ庵』強化」「海外展開」

おかげ庵
おかげ庵のきしめん・おにぎりセット(筆者撮影)
コメダ珈琲 大阪・梅田HEP通り店
今後は都心のテナント・上階にも出店が増えていきそうだ。写真は大阪・梅田HEP通り店(筆者撮影)

そんなコメダHDにも課題はある。まずは、スタバ・コメダに次ぐ「3強」の一角を確保しつつ、中期目標「1200店」を達成するための「都心・海外への出店」策だ。

コメダ珈琲店は、2024年度には国内46店・海外11店を出店、閉店を差し引いて51店が純増した。

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