【今だからこそ乗りたい名車、最も成功した12気筒エンジン】新型がデビューしてもベントレー先代「コンチネンタルGT」に心惹かれる訳

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コンチネンタルGTのホイール&タイヤ。その奥には大型ブレーキキャリパーも見える
コンチネンタルGTのホイール&タイヤ。その奥には大型ブレーキキャリパーも見える(写真:三木 宏章)

実際に運転するとタイヤハイトに対して、4輪のサスペンションセッティングのよさを十分に感じられた。素晴らしい4輪のトラクションはAWD(全輪駆動)と後輪操舵の効果もあり、ステアリングフィールはこのタイヤサイズにもかかわらず、路面外乱を穏やかに受け止めてくれる。一方、操舵入力にはニュートラルに反応してくれる。前後バランス的にはAWDのため、わずかながらフロントヘビーとなっているものの、コーナー出口では見事にリアへトラクション移行する。この車重でこれほど曲がるのか、と思わせてくれた。 

ドライバーズカーとしての歓び

ボディサイズは、全長4805mm✕全幅1954mm✕全高1405mm
ボディサイズは、全長4805mm✕全幅1954mm✕全高1405mm(写真:三木 宏章)

筆者にとって、待望の市街地での12気筒エンジン搭載車であるベントレーのコンチネンタルGTの試乗は、「どこまでも走り続けたくなる」と心の中で感じることになった。ウルトラ・ラグジュアリーカーの快適性と、スーパーカーのパフォーマンスを兼ね備えた、他に類を見ない完成度で仕上がったグランドツアラーの1台と言える。もっと速く走りたければスーパーカーの選択もあるだろう。一方、もう少しカジュアルに過ごしたければ量産車両へのダウンサイジングの手もあるだろう。

だがコンチネンタルGTは、移動する時間をより有意義に、そして優雅に演出してくれる最良のパッケージと感じる試乗となった。

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W12型エンジン搭載モデルの新車販売価格は約2700万~3500万円ではあるが、中古車となれば話は別だ。今回試乗した3代目の12気筒モデルでも、中古車であれば半額程度で夢の叶う個体も出はじめている。さらに2代目になれば500万円台から探すことができ、初代ともなれば200万円台でも流通している。

環境問題の中で揺れ動くガソリンエンジンだが、今改めてその魅力を感じる試乗となった。 

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宮城 光 モータージャーナリスト

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みやぎ ひかる / Hikaru Miyagi

1962年生まれ。1982年鈴鹿サンデーオートバイレースに於いてデビュー3位。直後にモリワキレーシングと契約、1983年鈴鹿4耐で優勝、同年全日本F3クラスとGP250クラスに於いてチャンピオン獲得。1984年全日本F3クラス、F1クラスチャンピオン獲得。1988年HondaのHRCと国内最高峰GP500ccライダーとして契約。1993年より活動の場をアメリカに移し、全米選手権でチャンピオンになるなど、日本だけでなく海外でも活躍。1998年からは国内4輪レースでもその才能を発揮し、翌年の「4輪スーパー耐久シリーズ」ではチャンピオンを獲得する。また、世界耐久選手権シリーズ・鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2003年より5年間ホンダドリームレーシングの監督を務めた経験ももつ。2016年には米国ボンネヴィルにおいて4輪車の世界最高速度記録を達成、世界記録保持者。開発車両ではTeam無限のマン島TT参戦車両・2輪電動マシン「神電」の初期からの開発ライダーを担当し2018年時点で5連勝中、2019年もチャレンジする。一方では、警視庁及び企業向け交通安全講話やライディング&ドライビング講師、専門学校講師などのほかに、 日本テレビのMotoGP解説者や雑誌などのメディアでレースやバイクの解説を務めるなど、多方面で活躍中。ホンダ・コレクションホールではホンダ歴代の2輪4輪グランプリマシンの維持管理テストレーサーを務める。無類のラジコン好き。

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