観光列車素通り駅、新駅舎だけでない努力の軌跡 「ドアが開いた」JR日下駅、改修後の成果と課題

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駅をまちの観光資源とし、さらに住民の拠り所として駅に係員が配置されている事例は少なくない。四国内の例でいうと、予土線の近永駅では国鉄のOBを雇い、全国でも数少ない手売りの切符である補充券を販売している。

駅で切符が買えるという便利さはもとより、この補充券の珍しさに「きっぷ鉄」と呼ばれる鉄道ファンが全国から近永駅へ買い求めに訪れる。

補充券(筆者撮影)

日下駅でも「補充券」を販売してはどうか

補充券が販売されるようになった経緯は1980年に遡る。予土線の廃止が打ち出され、当時の広見町議会が設置した「国鉄予土線対策特別委員会」が国鉄四国総局と存続に向けた交渉を行った結果、1985年に予土線を存続させる代わりに近永駅を無人化して、広見町が切符の販売を受託することで合意したことが発端である。それが現在に至るまで行われている。

日下駅でも、駅に配置されている集落支援員が近永駅のように補充券を販売してはどうだろうか。また、観光列車の乗客をメインターゲットに日下駅の記念入場券を販売すれば一定の売り上げが見込める。他にも工夫次第で日下駅が村の観光資源になる方法はたくさんあるはずである。今後の取り組みに期待を寄せたい。

小椋 將史 ライター

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おぐら・まさふみ / Masafumi Ogura

2000年静岡県生まれ、岡山県育ち。岡山県立岡山朝日高等学校、高知大学人文社会科学部卒。高校時代から鉄道ファンイベントの運営に携わり、広報活動を実地で学ぶ。2019年には井原鉄道などとコラボした「#鉄路でつなぐ復興のみち」を主催し、NHKや毎日新聞など多数のメディアに取り上げられた。

 

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