冷凍ラーメンで「3連覇」鬼才店主の凄すぎる発明 三鷹・すず鬼の「スタ満ソバ」一体何が凄いか

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「宅麺.com」で全国3連覇を成し遂げた「スタ満ソバ」

すず鬼 スタ満ソバ
(筆者撮影)

こうして「スタ満ソバ」は「宅麺.com」で全国3連覇を成し遂げた。ここにも鈴木さんの並々ならぬ努力がある。

「もともと宅麺は利幅が悪く、やりたくなかったのが本音です。一度付き合いで出してみたのですが、店のまま作って冷凍しても美味しくないんです。

そこでお店とは違った作り方で、宅麺で食べても美味しく食べられるように改良を重ねました。すると売り上げは伸びていきました」(鈴木さん)

すず鬼 すず喜
調理中の鈴木さん(筆者撮影)

当初はそこまで積極的ではなかった鈴木さんだったが、後に考え方が変わった。コロナの期間中に宅麺の大事さを知ったのだ。お店にお客さんが来なくなった時、宅麺の売り上げが本当に大きかった。お店に来られなくても自分のラーメンを自宅で食べてもらえる機会は、鈴木さんにとって大きかったのだ。

ここから本気で商売の一環として宅麺の販売に取り組むことにし、今では宅麺の大人気商品になっている。

すず鬼 すず喜 やる気・元気・すずき
 

鈴木さんのモットー「やる気・元気・すずき」(筆者撮影)

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「やる気・元気・すずき」がモットーの鈴木さんは、「スタ満ソバ」を食べて元気になってほしいというのが宅麺作りの入り口にある。

そこで宅麺では店で出しているよりも具材を多くし、さらに野菜やトッピングなど何も用意しなくても美味しく食べられるものを作ろうと心がけている。

「宅麺も売れるまでがまず大変です。まず一度食べてもらい、どれだけリピートしてもらうかが勝負になってきます。

うちは『損して得とれ』で薄利ではありますが、この形の宅麺でお客さんに満足してもらうことにしました。私はいつまでもラーメン屋のオヤジでありたいと思っています。

近くに来たから『すずきでも食べるか』『お土産ラーメンも量多いしまた買ってみるか』『今日は近くに来たからすず鬼でいいよね』。これぐらいのテンションでお店に来てもらえればいいと思っています」(鈴木さん)

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