これに対する答えは明らかだ。課題論文という従来の方式は、もう機能しなくなっているのだ。教師の側で、この大きな変化に対応しなくてはならない。課題論文に代わる別の方法によって、生徒の能力を評価できるようにしなければならないのだ。
最近のChatGPTはとても頭がよくなった
我々に必要なのは、いい質問を考え出すことだけになった。
では、AIは、いい質問そのものを教えてくれないだろうか? 他の人は思いもつかないようないい質問を、ChatGPTは、こっそりと私だけに教えてくれないだろうか?
実は、この点においても、最近のChatGPTはとても頭がよくなっているのである。先日、それを痛感した。原稿のテーマを考えあぐねて、「私は何を知りたいのでしょうか?」とChatGPTに聞いてみたのだ。
人間に対してこんな質問はできない。もし聞いたとしたら、「顔を洗ってから出直してください」と言われるだけだろう。ChatGPTに聞いても似た答えが返ってくるに違いないと思いつつ、「ものは試し」と、この問いを投げかけてみた。
その答えは、驚くべきものであった。
なんと、ChatGPTは、「それは、とても哲学的な質問ですね」と答えたのである。それだけではない、「質問ジェネレーター」というものがあることを教えてくれた。そして、日本語で利用できるランダム質問ジェネレーターとしては、「Musely」と「HIX.AI」がお勧めですという。
私はかつて、質問ジェネレーターを作ることができないかと考えたことがある。そして、そのアイディアを『書くことについて 』(角川新書、2020年)で示したことがある。このため、「ランダム質問ジェネレーター」に大いに興味を惹かれた。
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