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高市首相の悲願「消費減税」に垣間見える国民の本音…公約死守か、国債金利・超円安への配慮か

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(写真:Nathan Laine/Bloomberg)
  • 佐藤 主光 一橋大学大学院経済学研究科教授

高市早苗首相が前回の衆議院選挙で「悲願」として公約に掲げた食料品の消費減税が実現に向けて前進した。レジシステム改修などに要する時間を考慮し、税率をゼロではなく来年4月から2年間限定で1%とする案が有力だ。そのうえで中低所得者には1%分の税収相当額を給付し、「実質ゼロ」にするという。

減税と給付を合わせた財政負担は5兆円余りに上る。さらに減税の対象外となる外食産業や、仕入れにかかる消費税負担が残り収入減が見込まれる農家に補助金を支給する負担も別途生じる。このうち農家への支援額は3800億円余りに達するとの試算もある。

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一方で、経済効果は不透明だ。減税で食料品需要が増加しても、供給が拡大しなければ課税前価格が上昇し、減税の恩恵は十分に消費者へ還元されない可能性が高い。人件費や原材料価格が上昇するインフレ局面では、減税効果も一時的なものにとどまるだろう。

また、財政悪化への懸念からさらなる国債金利の上昇や円安を招きかねない。かつて積極財政論者として知られたアメリカの経済学者ブランシャール氏も、3月の経済財政諮問会議で短期的な消費税減税には消極的な見解を示し、「今はそういう状況ではない」と述べた。これは彼が考えを変えたのではなく、日本経済がコロナ禍後にデフレからインフレへ、需要不足から人手不足などを背景とする供給制約へと前提条件が変化したためである。

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