相鉄かしわ台駅、地元民もあまり知らない「裏側」 運転士・車掌所属の乗務所に信号所、社員食堂

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

かしわ台でほかに好きな場所は?と森脇管区長に聞いてみると「社員食堂のラーメンは、リーズナブルでラーメン好きの私も気に入る素朴な味わいですね」という答えが返ってきた。その社員食堂は乗務所に隣接する建物で営業している。

運営するシダックスコントラクトフードサービスの宮原邦好さんは「乗務員のみなさんは食事を取る時間がバラバラなので、昼休みに集中しやすい一般的な企業の食堂とは違います」と話す。同社では企業や病院、大学のキャンパスなどで1900店舗を手がけているという。相鉄では技術系の職場がある上星川にも食堂がある。

相鉄 かしわ台 社員食堂
かしわ台の社員食堂。乗務員のランチタイムはバラバラだ(記者撮影)

社員食堂の人気メニューは?

シダックスの広報室課長、山下浩志さんは「定番のほかに日替わりメニューを用意して、仕事の合間の楽しみというか、リラックスしてもらえる空間になるよう目指しています。厨房内でもラジオで運行情報を把握していて、イレギュラーなことが起きても臨機応変に対応し、食事を切らさないように気を付けているのは鉄道会社の社員食堂ならではの特徴です」と説明する。

山下さんは「メニューは、食べたいものばかりではなく、従業員の皆さまの健康を支えるためにバランスに配慮しています」というが、店長の前原章二さんによると人気はやはりラーメン。「私は中華料理出身で得意なもんで、スープをしっかりガラからとる作り方は町のラーメン屋さんと同じです。とくに木曜日に出す『特選麺』は大人気。麺の大盛には『メガ』『ギガ』の上にすり鉢を器にした『バチ』がありまして、1~2週間に1回ずつくらいは出るでしょうか」と語る。

相鉄 かしわ台 社員食堂店長・スタッフ
左から社員食堂店長の前原章二さん、山下浩志さんと宮原邦好さん(記者撮影)
【写真の続き】乗務所の裏にひっそりと建つ「かしわ台社員食堂」が乗務員らの仕事と健康を支える。2種類のランチに麺類やカレー……食べてみたいメニューは?

電車を安全に動かすのに欠かせない運転士や車掌、駅の信号係、車両メンテナンスの仕事――ほかにも挙げればキリがない。そうした現場で働く人のエネルギーの源である食堂まで、かしわ台駅の周辺ではさまざまなプロフェッショナルがそれぞれの持ち場を守っている、と言えそうだ。

この記事の画像を見る(35枚)
鉄道最前線の最新記事はX(旧ツイッター)でも配信中!フォローはこちらから
橋村 季真 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事