マクドナルド「SNSでまた物議」失敗と言えぬ理由 「いまだけダブチ」キャラが"性的な2次創作"の餌食に…

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月曜日のたわわ
日経新聞の全面広告で物議を醸した『月曜日のたわわ』(画像:Amazonページより)

2022年には、日経新聞朝刊に掲載された漫画『月曜日のたわわ』の全面広告に描かれた女子高生のイラストが性的だと物議を醸し、国連女性機関から抗議を受けている。

また同年、新宿駅に掲出されたアニメ『鬼滅の刃』の広告で、女性キャラクターの露出が多すぎると物議を醸した。

他にも、JR大阪駅に掲示された、対戦型麻雀ゲーム『雀魂(じゃんたま)』とテレビアニメ『咲-Saki-全国編』とのコラボ・ポスターが、バニーガールや水着姿の女性キャラクターが描かれていることで、議論となった。

JR大阪駅
立憲民主党の前衆議院議員・尾辻かな子氏のXに投稿した画像(画像:@otsujikanakoより)

これらはすべて、既存のキャラクターを活用したものであり、2010年代に起きた炎上とは少し事情が異なっている。

今年1月には、三重交通が男女の運転士のキャラクターを発表したが、女性のキャラクターが「腰をクネクネさせている」「腰がくびれすぎている」と批判を浴びた。もっとも、これは少数意見に過ぎず、実際は炎上しているというほどのことでもない。

9月には、京都市地下鉄に掲出された角川スニーカー文庫のライトノベル『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』のラッピング広告が批判された。ミニスカートの制服をまとった女子学生のイラストが「性的である」とされたのだが、数年前であれば問題にならなかったと思われるレベルのもので、賛否両論を呼んでいる。

「萌え」が「燃え」で終わってしまう時代

2020年代の状況を見ると、女性のアニメキャラクターは細心の注意を払って表現しないと、容易に批判を浴びてしまうことがよくわかる。

しかしながら、今回のマクドナルドのケースは、行った施策自体は炎上していないどころか、Xへの投稿は多数の表示があり、多くのリポストや「いいね」を集めている。

さらに、多くの2次創作を生み、話題化にも成功している。これだけで見ると、十分に成功していると言えるだろう。

一見すると時代錯誤に思えるやり方でそれを成し遂げていることを考えると、綿密に計算されたキャンペーンだったと言えるのではないだろうか。

逆に言えば、それでも不適切な2次創作が起きてしまうという現状は、現代のネット社会の病理を示していると言えるだろう。

企業側としては、「SNSユーザーが勝手にやったことだから、自分たちに非はない」と言いたいところだと思うが、性的な表現が企業のキャラクターやロゴをまとって拡散されてしまうと、ブランドを毀損してしまう恐れがある。

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