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マクドナルド「SNSでまた物議」失敗と言えぬ理由 「いまだけダブチ」キャラが"性的な2次創作"の餌食に…

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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マクドナルドは、本件を取材したJ-CASTの質問に対して、下記のような回答をしている。

「当社のキャンペーンコンテンツなどに関しましては、権利者の許可のない複製・転載等はお控えいただき、当社のウェブサイトにある利用規約をよくお読みいただいた上で、SNSではマナーを守りながら、楽しくご利用いただければと存じます」(「JCASTニュース」2024年11月6日配信)

企業側としては2次創作のコンテンツにまでは責任を負う必要はないが、消費者を啓発する責任はあると思う。状況次第では、マクドナルドは自社のSNSアカウントでも同様の声明を発するべきかもしれない。

広く拡散され、キャンペーン自体は成功か(画像:日本マクドナルド公式Xより)

SNSの世界では細かい予測は不可能

今回の件で思い出したのは、アメリカのマイクロソフトが2016年に公開したAIチャットボット「Tay」の顛末である。Tayは19歳のアメリカ人女性という設定で、Twitter上でのユーザーとのやり取りから発言が生成される仕組みになっていた。

ところが、フェミニスト嫌悪や人種差別的な発言を繰り返したことにより、公開から16時間後に停止されてしまった。このような事態を招いたのは、一部のTwitterユーザーにより、Tayが不適切発言を連発するように操作されてしまったことによる。

技術は中立的なものだったが、性善説に基づいて運用してきたことが仇になってしまい、悪用されてしまったのだ。

マクドナルドの件に話を戻すと、「こうなること(性的なイラストが多数拡散されること)が事前に予想できなかったのか?」という意見もあるだろう。

SNSの世界では、ある程度の予想はできても、細かいところまで予測することは不可能だ。このたびの状況も、結果的には起きてしまったのだが、起きなかった可能性もあるように思う。予測不能なのがSNSの世界だ。

一方で、すべてのリスクを排除しようと思うと、効果も見込みづらくなる。同社では今夏にもAIで生成した動画が炎上したが、全体として見れば批判や炎上を巧みに回避しながら、効果の高い情報発信ができているように思う。

今回の件も、マクドナルドに非があるとは思わないが、今後、こうしたトラブルを回避するためには、「萌え」から一切手を引くということ以外にはないだろう。

【写真を見る】露出が高い?「性的な2次創作」が多発したマクドナルドのキャラクターと「過去炎上した女性キャラクター」たち(6枚)

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