生涯給料とは、新卒で入社して定年まで働いたときに取得できる総額のことだ。これまで「全国トップ500社」「東京都トップ500社」などのランキングを紹介してきたが、今回は「東京を除く関東」に本社を置く会社のランキングをお届けする。
集計の対象としたのは、『会社四季報』に掲載しているうち、神奈川、埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木の各県に本社を置く企業300社。単体の従業員数が10人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業は除いた。
『会社四季報』2024年夏号での調査データや、厚生労働省が調査・公表している「賃金構造基本統計調査」などを基に試算した。
業種分類ごとに賃金カーブ(賃金の伸び率)を算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて金額を推計した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
大卒総合職ばかりの企業と、製造現場があるメーカーとでは給与の仕組みが違うことや、男女の賃金格差が存在するが従業員の平均額としていることに留意が必要だ。
純粋持ち株会社では中枢機能を担う少数の社員だけが在籍しているケースがあり、大多数が在籍する主要子会社と年収が大きくかけ離れていることがある。こうした純粋持ち株会社については原則としてランキングの対象から除外している。従業員数、年収、年齢で欠落データがある企業も一部除外している。
また、ランキング表内で社名末尾に「*」のある会社は主要子会社のデータを採用している。
ランキング1位の企業は5億円超
神奈川県に本社を置く企業がランキング上位10社のうち9社を占めた。1位は横浜に本社を置くレーザーテックで5億7581万円。半導体マスク欠陥検査装置を柱とし、マスクブランクス検査装置のシェア100%という強みを持っている会社だ。
2位は千代田化工建設の3億7247万円。石油、天然ガス関連のプラントエンジニアリング大手で、日揮に次ぐ国内2位の企業として知られる。3位はペプチドリームの3億6675万円。東京大学の菅裕明教授の技術を基盤に設立したバイオ創薬ベンチャーだ。
4位は東京汽船の3億6424万円、5位は東京エレクトロン デバイスの3億5556万円と続く。
300社の生涯給料を単純平均すると2億2031万円。東京都トップ500社の平均の2億4853万円と比べると少し落ちる結果となった。