中国市場で苦戦の独VW、「南京工場」の閉鎖を検討 現地合弁の販売激減、生産能力の削減が急務に

✎ 1〜 ✎ 236 ✎ 237 ✎ 238 ✎ 239
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

南京工場の閉鎖はまだ確定しておらず、(地元政府や取引先などの)関係者とのさらなる調整が必要だ。仮に閉鎖が決まった場合、上汽VWはパサートの生産を別の工場に移管しなければならない。

南京工場では9月に発売した新型車「パサート・プロ」を生産している。工場閉鎖が決まった場合、別の工場に生産が移管される見込みだ(写真は上汽VWのウェブサイトより)

上汽VWは江蘇省の2工場のほか、上海市に3つ、浙江省寧波市、湖南省長沙市、新疆ウイグル自治区ウルムチ市にそれぞれ1つの合計8工場を運営している。このうち上海市の工場では、EVやPHV(プラグインハイブリッド車)の生産に対応した建て替えや設備改修を進めている。

2023年の販売はピークの6割

中国市場における乗用車のメーカー別の販売台数ランキングで、上汽VWは長年にわたってトップスリーの一角に君臨。2016年から2019年にかけての全盛期には、年間販売台数が4年連続で200万台を超えていた。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

ところが、2020年代に入って中国市場のEVシフトが本格化すると、上汽VWの販売は苦戦を強いられるようになった。2023年の販売台数は121万5000台とピークの約6割にとどまり、2024年に入ってからも販売減少に歯止めがかかっていない。

さらに電動化とスマート化への対応も急がれる中、業界関係者の間では上汽VWが(エンジン車の工場閉鎖による)生産能力削減に踏み切るのは時間の問題と見られていた。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は9月22日

財新 Biz&Tech

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ザイシン ビズアンドテック

中国の独立系メディア「財新」は専門記者が独自に取材した経済、産業やテクノロジーに関するリポートを毎日配信している。そのなかから、日本のビジネスパーソンが読むべき記事を厳選。中国ビジネスの最前線、イノベーションの最先端を日本語でお届けする。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事