大阪に爆誕「うめきた公園」があまりに凄かった件 グラングリーン大阪は再開発の転換点になるかも

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低層階に商業施設が入っており、高層階にはオフィスビルが入居する。このビルの中核を成すのは「JAM BASE」という施設で、これは簡単にいえば「スペース貸し」施設。会員制交流スペースやコワーキングスペース、レンタルオフィスなどがずらりと並ぶ。「JAM」はジャズなどの音楽でいわれる即興演奏のことで、この場所でさまざまな人が偶然出会い、ジャズのように即興的に新しいものを作ることが目指されている。

こうした中核施設の性質ゆえか、1〜3階まではいわゆる普通の商業施設のようにテナントが広がっているが、3階以降は「ほとんど何もない」。

グラングリーン大阪
スペースが広がる空間(筆者撮影)

広大なスペースが広がっているだけなのである。実際、4階に上がる前の看板には「4階以上に飲食・物販・サービス店舗はございません」という、普段は見ないような看板が。つまり、施設全体が「スペースを貸す」場所になっているのだ。

JAM BASE
「4階以上に飲食・物販・サービス店舗はございません」(筆者撮影)

「うめきた公園」でも感じたことだが「グラングリーン大阪」は全体として、その広大なスペースを「さまざまなもので埋め尽くす」というより、「スペースのまま、有効活用できるようにデザイン」されている、という印象が強い。

グラングリーン大阪
会議室などがずらりと並ぶ(筆者撮影)

その意味でも、ある種の用途の「開放性」が高く、自由を感じる。事業者の思いが強く詰まった場所というより、来場者がその空間に意味を作り出していく、そういうスペースなのである。

「スペース」を押し出す再開発たち

筆者は、近年の再開発事例についてさまざまな発言を行っているが、実は、このような「スペース」を生かした再開発は、最近の再開発のトレンドの潮流の一つだと感じている。

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