ホンダ新型EV「N-VAN e:」を見た現オーナーの本音 ガソリン車から乗り換えるメリットを考える

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それよりも大きな問題は、自宅にEV用充電器を設置できるかどうかだ。夜間に充電しておかないと、翌日に仕事や遊びで移動する際に心配だからだ。だが、筆者の場合、駐車場は自宅内になく、やや離れた場所に借りている。そのため、自宅に充電器を設置しても、夜間などにN-VAN e:を充電することはできない。また、自宅や駐車場は賃貸なので、管理会社や大家の承諾がないと設置できないし、そもそも駐車場には充電器を設置できる場所もない。

充電設備次第では一般ユーザーでも選択肢に入る

6月13日に行われた発表取材会で登壇した、本田技研工業の高倉 記行さんと坂元 隆樹さん
6月13日に行われた発表取材会で登壇した、本田技研工業の高倉記行さんと坂元隆樹さん(写真:三木宏章)
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こうした問題は、例えば、マンションに住んでいる人なども同様だろう。最近は、東京都で新築マンションのEV充電設備設置が2025年から義務化されると聞く。だが、それ以前に建てられたマンションなどでは、新たに充電器などを設置するには、管理組合などの承諾が必要。駐車スペースは、マンションの共用スペースとなるためだ。加えて、導入費用やランニングコストの負担をどうするかなども問題。管理費などでまかなうにしても、マンションの住人すべてが、EVに乗っているワケではないためだ。

もちろん、個人でも、一戸建ての持ち家で、自宅敷地内に駐車場を持つ人なら、EVの導入は可能だろう。だが、借家やマンション住まいの人など、筆者をはじめとする多くの個人ユーザーにとっては、いまだにハードルが高い。そう考えると、軽商用EVの場合、まずは配送業など企業への導入が先になるのは、致し方ない面もある。いずれにしろ、カーボンニュートラルの実現に向け、より多様なユーザーがEVを選択するには、まだまだ多くの課題が残っていることだけはたしかだ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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