子どものためのイベント企画などを手がけるピコトン(東京都中野区、内木広宣代表取締役)は、和紙でできた容器に木の実を入れて音を出すなどして遊ぶおもちゃ「自然の音をあつめる楽器 オトノミ」を販売している。
自然素材で安心、子どもの好奇心や探究心を育む
ピコトンは2007年の創業時より、子どもの想像力を応援し、親子のコミュニケーションを創出するため、子ども向けのワークショップ工作キットを企画・製造し、全国のショッピングセンターやミュージアムなどと連携し親子に提供してきた。
22年、ピコトンは教育支援プロジェクト「子どもの子どもまでプロジェクト」を開始。子どもの感性を育むアイテムを2つ分の価格で販売し、ひとつは購入者に、もうひとつは教育施設に送られるなど子どもを応援する企画を展開してきた。オトノミはそのプロジェクトで販売されているものだ。
オトノミはプロダクトデザイナーの倉本仁氏率いるJIN KURAMOTO STUDIOと、福井県の越前和紙の老舗工房・五十嵐製紙とともに企画・制作。外で遊んでいるときに集めてきた木の実などを和紙でできた器の中に入れて振ることでさまざまな音を楽しむことができる。両手で持って振ったり、指にかけてヨーヨーのように遊んだりして楽しめるほか、使わないときは小物入れとしてインテリアにもなじむようになっている。
廃棄される野菜や果物から作られた「food paper」と呼ばれる紙が使われており、紙を器のように立体的に漉(す)くことができる、五十嵐製紙の特許技術が生かされている。自然素材なので、製造時の環境負荷も少なく、幼児にも安心だという。
ピコトンは「『オトノミに入れるとどんな音が鳴るだろう?』『何を組み合わせるときれいな音が鳴るだろう?』という視点で身の回りにある四季折々の自然と出会って触れ合い、音を鳴らしてみることを通して、子どもたちの好奇心や探究心、表現する喜びが育まれる」としている。
販売は「子どもの子どもまでプロジェクト」公式オンラインショップにて。発送開始は8月下旬を予定している。オトノミ1つの購入で、1つのオトノミが、支援を求めている教育施設に届く。