パックンが子どもに「80万円」クリスマスに渡す訳 子どもの頃から知っておくべきお金の感覚とは

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(イラスト:田渕正敏『パックン式 お金の育て方』より) 

それでも「どうしても買いたい」というなら、「1週間家の手伝いをしたら買う」などの条件をつけます。

さすがに僕のように10歳から新聞配達をさせることはないにしても、「自分で稼ぐ」という疑似体験はしてもらいたい。

買い物に一緒に行くのも、いい教育の機会です。

たとえば「今日は3000円以内に収めよう。1円単位は四捨五入して、パッと計算してみよう!」みたいに、ゲーム感覚でお店を巡ります。

これは金銭感覚を鍛えることにも、算数の勉強にもなるから、一石二鳥。

レジで会計をするときは、クレジットカードの分割払いや手数料の仕組みなどを話すチャンス。「とにかくリボ払いはダメ!」とかね。

こんなふうに日常の中で金銭感覚を育てることは、結構大事なことだと思います。

親が子どもにお金の話をしないと、とんでもない勘違いをしますから。

息子が小学校低学年のとき、友達から「お前の家、すごく高いんでしょ?」とからかわれたらしく、「パパはいくらで買ったの?」と僕に尋ねたことがありました。

あのとき、逆に僕から「いくらだと思う?」と聞いたところ、「うーん」と考えた末に「1万円くらい?」と言ってきました。

その答えを聞き、笑いながら、「ゆっくりでもいいから、息子にもお金のことがわかるようになってもらおう」と決めました。

自分でお家を買う番がきたとき、息子が1万円しか用意していなかったら困るからね……。

子どものうちだからやっておきたい今ならできる投資法

子どもたちには投資のことも少しずつ教育しています。しかも、口で伝えるだけでは限界があるので、実践形式を取っています。

僕は子どもたちに毎年クリスマスプレゼントとして、80万円ずつ与えています。

「ええっ!」と思った方もいるかもしれませんが、そのお金で何かを買わせるわけではなく、「未来の自分たちのために一緒に投資信託を買う」というスタイルです。

2023年に廃止されてしまう制度ですが、「ジュニアNISA」という非課税制度を使うと年間80万円までならば、投資で得る利益が非課税になります。ジュニアNISAを通じて投資できる商品は、安全性が高いものが厳選されていることもあり、子どもに投資を経験してもらうにはいい方法だと思います。

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