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中絶判決の草案流出で再び問われる「州権」とは 最高裁判決が覆れば判断は各州に委ねられる

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  • 会田 弘継 ジャーナリスト・思想史家

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全米各地では中絶を選択する権利をめぐり、保守派とリベラル派の対立がさらに深まっている(写真:AP/アフロ)

人工妊娠中絶の権利を認めた1973年の米連邦最高裁判所判決が、この6月にも覆される公算が強まった。ミシシッピ州の中絶禁止法の合憲性を問う裁判の判決草案が5月初めに漏出し、報道された。異例なことだ。米報道の議論は女性の「選択の権利」に集中する。だが歴史的経緯を考えて草案に目を通すと、むしろ合衆国における「州権」(州の権利)の復活に注目したい。

73年判決をめぐっては、中絶の権利擁護派と胎児の生命保護を訴える中絶反対派が社会を二分してその是非を激しく争い、米内政の最大級の争点となってきた。

草案が異例の流出、判例の見直しか

73年以降の歴代大統領による最高裁判事指名と上院による承認は、この判決を覆そうとする保守共和党、守ろうとするリベラル民主党の激しいつばぜり合いとなってきた。トランプ政権下で3人の判事交代があり、最高裁判事の構成は一挙に保守派6人対リベラル派3人となり、保守派が73年判決を覆せる状況となった。

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