「多様性」の重要性が叫ばれて久しい。多様性の中には性別、国籍、人種、年齢、ハンディキャップなどさまざまな属性(まさに多様)が含まれるが、目下、日本企業が対応を急いでいるのは女性の活用であろう。
女性の管理職比率の目標を定めて公表することは珍しくなくなった。女性の取締役も増えてきた。今年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードで、取締役会にジェンダーや国際性など多様性の確保が入ったことで、出遅れていた企業も動き出している。
ただ、年功序列、かつ女性の登用が遅れていた大半の日本企業では、取締役となりうるプロパーの女性自体が少ない。必然的に社外に人材を求めることになる。よって、取締役候補となりそうな経歴の女性は引く手あまただ。
こうした状況に「女性というだけでポジションを与えられるのは悪平等」「女性という属性ではなく適材適所であるべき」といった反発の声を聞く。これらはポジションに女性枠を設けるクオータ制に対しても出てくる反論である。
だが、企業任せにしてきた結果、女性の活用が遅々として進まなかった以上、やはり一定の義務づけは有効だ。実際、予定調和となりがちな取締役会が、女性の取締役の「異議あり」という発言で活気づくという例も出てきている。
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