新型コロナウイルスによる金融市場ショックから1年が経過、商品市況は軒並み高値を更新している。
米シカゴの木材先物価格は今月初めに1600ドル(千ボードフィート当たり)を超え史上最高値となった。コロナ危機の昨春は300ドルを割っていたので5倍超の上昇だ。大消費地の米国や中国の景気回復、超金融緩和政策と財政出動が追い風のうえ、リモートワークの進展による都心の集合住宅から郊外の戸建てへの住み替えやDIY需要も木材不足につながった。木材を運ぶ海上輸送用コンテナの不足も需給逼迫に拍車をかけている。
鋼材価格も昨春から反転し中国で2倍、欧州や北米では3倍になっているという。原材料の鉄鉱石も1トン当たり215ドルまで上昇し10年ぶりに史上最高値を更新した。中国を中心に製造業、建設業、インフラ関連などからの注文で設備はフル操業だという。中国政府による景気刺激策の削減や環境規制の強化を見越した駆け込み増産の側面もある。
電線の材料として建設や電気機械・自動車の製造に不可欠な銅の騰勢も止まらない。10年前に記録した1トン当たり1万0190ドルの史上最高値を超える水準まで急騰している。昨春の安値からは2倍超の上昇である。
銅を含む商品相場の上昇を牽引するのが、投機筋の記録的な先物買いの存在だ。彼らは現在の需給よりも将来の需給を見ており、その動機は将来に懸念される供給不足である。
銅は脱炭素社会に向けてグリーン電化を牽引する商品として注目されている。昨年、全世界で送電線に使用された銅は190万トン(総需要量の約8%)だが、電化社会の拡大とともに今後30年間で倍増すると予測される。銅は自動車の電動化にも不可欠で、通常のガソリン車の3倍から4倍の量が使われる。この分野だけでこの先10年で約10倍の新規需要が見込まれる。
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