──長年率いてきたプラスチック部門が打撃を受けています。
自動車向けは影響が大きいが、新型コロナが収束した中国での生産・販売は戻っている。ただ、米中貿易摩擦で中国がどう出てくるか。電気自動車(EV)に一気に舵を切るかもしれない。そうしたことへの仕込み、備えは進めている。
例えば、世界で初めて開発したヘッドアップディスプレー用の「くさび形中間膜」は、市場が縮小しても採用車種が増えている。こうした製品がわれわれの今後の生きる方向を示唆している。
エレクトロニクスでは、ここ数年スマホ向け液晶パネル一本からポートフォリオの強化を図っていて、5G基地局向けの放熱材やEV向けのバッテリー放熱グリスなどが順調に伸びている。
──コロナ禍でも5月発表の中期経営計画ではM&A投資枠を3000億円として積極化しています。
M&Aで重視するのはシナジーの創出だ。昨年買収した米国の航空機部品メーカーはその例だ。航空機向けは現在厳しい状況だが、長いレンジで見れば根強い受注が見込める。買収企業は独自の熱可塑性のCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が強みで、米ボーイング向けだけでなく欧エアバスにも展開が可能だ。当社はもともと航空機以外の用途で熱可塑性CFRPの技術開発をしており製品もある。こうしたシナジーで新規用途の開拓を進められる。
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