有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス #トップに直撃

「国内製鉄所を縮小しないと会社全体が沈む」 橋本英二 日本製鉄 社長

3分で読める 有料会員限定
はしもと・えいじ 1955年生まれ。79年一橋大学商学部卒業、新日本製鐵(現・日本製鉄)入社。88年米ハーバード大学ケネディ公共政策大学院修了。2011年執行役員、13年常務執行役員、16年副社長。19年4月から現職。
日本の鉄鋼産業が窮地に立たされている。米中貿易摩擦で需要が減少する反面、中国の生産拡大で原材料価格が高止まりし、2019年度は高炉メーカーが巨額赤字を計上した。20年度もコロナ禍が直撃し2年連続の赤字が避けられそうにない。日本製鉄の橋本英二社長が会見で足元の状況や今後の立て直し策について本誌などの質問に答えた。

──鉄鋼業界は厳しい事業環境が続いています。

鋼材需要は4~6月を底に数量的には回復基調だが、水準は低い。マージンも低いままだ。日本国内での単体の製鉄事業は赤字が継続し、かつ拡大している。

2月には国内拠点の構造改革計画(23年9月末までの呉製鉄所閉鎖など)を発表したが、その前提よりもさらに厳しくなっている。決定済みの対策の前倒し、追加の対策が必要だ。検討に入っており、しかるべき時期に公表する。

──日本全体の年間粗鋼生産量は近年、約1億トンでした。今年はコロナ禍で8000万トン台に減少する見通しです。この先はどの程度の水準を想定していますか。

平時には内需が約6000万トン、輸出が約4000万トンある。内需は今後、増える状況にはない。輸出も(ライバルとなる)中国が出てくることは確実だ。輸出の主力市場であるASEANでは中国勢の高炉の建設が進んでいる。来年度は8000万トンより増えるだろうが、残念ながら国内生産が1億トンに戻ることはないだろう。

──中国メーカーは日本企業の得意領域である高級鋼でも追い上げています。

中国の最有力メーカー(中国宝武鋼鉄集団)は研究開発をして、何とか高級鋼を国産化したいと思っている。彼らの強みは資金力があり、何より巨大な内需があることだ。ものを作れば売れるので、経営資源を投入することができる。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数