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「コロナ復興特別会計」をつくるべき理由 将来に向けたワイズスペンディングが求められる

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  • 佐藤 主光 一橋大学大学院経済学研究科教授
一橋大学教授 佐藤主光(さとう・もとひろ)1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

未曾有のコロナ禍に対して、政府は総額57兆円に上る第1〜2次補正予算を打ち出してきた。その中には国民への一律10万円の支給、事業者への持続化給付金、観光促進策(Go To キャンペーン事業)などが含まれる。

財源が国債によって賄われた結果、国の歳出はすでに160兆円、基礎的財政収支(プライマリーバランス)赤字は92兆円に達した。経済のV字回復を促す観点から大規模な財政出動が強く求められているとはいえ、「規模」が優先されるあまり、財政規律の「タガ」も外れたようにも思われる。

実際、持続化給付金(4.2兆円)やGo To キャンペーン(1.7兆円)の委託費の透明性や妥当性が問われている。さらに、第2次補正予算においては予備費として10兆円が計上された。コロナ禍の第2波への対応もあろうが、立法機関のチェック機能が働きがたく、「財政民主主義」に適合しない。

また、予備費の消化ありきとなれば、無駄な支出の温床にもなる。本来、財政拡大は財政規律の弛緩を意味しない。規模の適正と併せて、持続化給付金であれば雇用の維持ができているかなど、使途の効果も検証されなければならない。2020年度当初予算の中にもコロナ禍に伴い「不要不急」の支出があれば、延期ないし縮減するべきだろう。

とはいえ、規模ありきになる背景にはケインズ経済学でいう「穴を掘って埋める」類いの公共事業への信仰があるのかもしれない。一見無駄に思われる事業であっても、所得や雇用を生み出せば需要を喚起できるというわけだ。金が経済に回るなら一律10万円でも高額な委託費でも構わない。しかし、ここで欠けているのは未来への視点だろう。

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