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これから起きる景気議論の注意点 日本経済は2年以上も水面下に沈む

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大正大学地域創生学部教授 小峰隆夫(こみね・たかお)1947年生まれ。東京大学卒業。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2020年4月から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。

新型コロナウイルスにより大打撃を受けた日本経済。今後起こりそうな景気の議論を先取りして展望してみよう。

第1段階は、感染症の蔓延を防ぐために経済活動を厳しく抑制せざるをえなかった今年1〜3月期、4〜6月期だ。未曽有の経済活動自粛により、経済は見たこともないほど落ち込んだ。

1〜3月期のGDP(国内総生産)は2.2%の減少(前期比年率、以下同じ)、4〜6月期はさらに23.5%もの大幅減少と予測されている(以下、日本経済研究センター「ESPフォーキャスト調査」2020年7月の予測による)。歴史的な大減少である。

当然、景気は後退局面入りしているのだが、これは感染症と戦った結果なのだから、手の打ちようがなく、あきらめるしかない。

第2段階は、感染症の拡大は一段落したものの、根本的な治療法やワクチンは未完成であるため、慎重に経済活動のレベルを引き上げていく局面であり、7〜9月期以降がそれに当たる。

この局面では、7〜9月期は9.4%、10〜12月期は4.7%のプラス成長と見込まれている。試みに7〜9月期以降1年間の年間成長率を計算すると5.0%となる。日本経済の潜在成長率はせいぜい1.5%程度だと考えられているから、これはかなり高い成長率だ。

コロナショックによる景気後退の底は4〜6月期で、その後の成長率も高いため、「日本経済は短期にコロナショックを乗り切ってV字回復を実現している」という議論も出そうだ。政府もそう宣伝するかもしれない。しかし、話はそう簡単ではない。

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