緊急事態宣言の解除とともに、各地で休業措置が取られていた学校の再開が始まった。とはいえ、通常どおりへの復帰というわけにはいかないようだ。
こうした事態を受け、政府は2020年度第2次補正予算に、小・中学校へ加配する教員3100人と学習指導員6万1200人、スクールサポートスタッフ2万0600人の対象経費を計上した。休校中の学習の遅れを取り戻すための措置だという。全国の小中学校はおよそ3万校。単純に計算すれば、10校に1人の教員、1校に2人の学習指導員が配置されることになる。数のうえでは心もとない。
それと並んで問題なのは、こうした追加資源をどのように配分するかである。できるだけ効果的な資源配分を行おうとすれば、どの学校や地域を優先するかという課題に直面する。その際に、行政はどのようなエビデンス(実証的な根拠)を持っているか。
文部科学省は、コロナ禍における休校措置や学校におけるICT活用など、さまざまな実態調査を行っている。ある調査は市町村教育委員会が単位、ほかは学校ごと、あるいはサンプリングによる生徒個人や保護者の調査も含まれる。コロナ禍以前に行われたさまざまな調査の活用も不可欠だ。
ところが、これらの行政調査は、それぞれが単独で行われており、相互のデータを関連づけることができない。過去に行われた全国学力・学習状況調査と現状の休校措置やICT活用の調査を学校単位で結び付け、どの地域のどの学校で「学習の遅れ」のどのような課題が大きく出やすいかを即時に提示できない。保護者を対象にした過去の調査との関連づけも同様だ。
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