米東部時間6月7日夕方。ロックダウン中のマンハッタン中心街タイムズスクエアに、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)」デモのシュプレヒコールが響き渡った。
「民主主義とはどのようなものか、俺に見せてくれ」。若者がそう叫ぶと、「これ(デモ)が民主主義だ!」と、参加者が応じた。
米国では、5月25日に中西部ミネソタ州ミネアポリスで白人警官の暴行による黒人男性の死亡事件が起こって以来、人種問題が世論を席巻。黒人に対する白人警官の不公正な扱いへの反発が噴出し、奴隷制を支持した南部連合指導者の像撤去などが続いている。
クオモ・ニューヨーク州知事は6月17日、奴隷解放宣言の記念日である6月19日の「ジューンティーンス」を州職員の祝日に定めた。
南部を中心に白人のファンが多い米自動車レース「NASCAR」も、南軍旗の使用禁止に踏み切った。「うれしい決定だが、まさかNASCARが……」。南部ノースカロライナ州シャーロット市在住の白人男性で複数のデモに参加したサム・スペンサー氏は、世論急変への驚きをそう表現する。
30代半ばの同氏は子どもの頃、NASCAR担当記者だった両親に連れられてレース会場に通ったが、至る所に南軍旗がはためいていたという。だが、近年はファンの高齢化で、NASCAR人気も凋落の一途をたどっている。
「僕のようなミレニアル世代や、もっと若いZ世代は、公然と人種差別を標榜するような組織やブランドは支持しない」。元民主党系政治コンサルタントで、現在は地元で政府関係の仕事に就くスペンサー氏は、NASCARの古い体質をそう一刀両断する。
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