新型コロナウイルスの感染拡大が問題になって以降、さまざまな商品が店頭から消えた。
深刻な品不足となったのはマスクだ。日本政府による増産要請で供給能力は拡大しているはずだが、現在も入手困難が続く。一時期はトイレットペーパーの商品棚も空になり、外出自粛要請が出た際には食料品がなくなった。消費者が「買いだめ」に走ったからだ。
メディアがこうした様子を報じた結果、不安に駆られた消費者が店舗に殺到した。密閉、密集、密接の「3密」を避けるための外出自粛のはずが、行列による感染リスクを高める結果となった。
政府や業界団体は十分な食料は確保しているとして「冷静な買い物」を呼びかけるが、パニックを起こした消費者にその声は届かない。買いだめに対してネットで辛辣な言葉が浴びせられ、テレビのコメンテーターは上から目線でお説教する。
しかし、転売目的ではなく買いだめを行う消費者を「愚か」と責めることはできない。専門家も政治家もコロナ騒動がいつ終息するか答えられない。メディアも政治家も困ったときに個人を助けてはくれない。幼児や食べざかりの子供がいる親や買い物に行く時間が限られる人々が、自分や家族を守るために買いだめに走るのは極めて合理的である。
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