定額制ビジネス「サブスクリプション(サブスク)」が注目を浴びている。動画や音楽の配信サービスなどの成功事例がもてはやされているが、すべての商品やサービスのサブスクが成功しているわけではない。
芳しくない代表が自家用車のサブスクだ。米国ではゼネラル・モーターズやフォードが、日本でもトヨタ自動車が先陣を切ったが、いずれも成功していない。その最大の理由はお得感がないことだ。
例えば、トヨタの「KINTO(キント)」の月額料金は、小型車で3万円台からでプリウスなら約5万円だ。この金額には税金や保険料、車検の諸費用が含まれており、通常なら保険料の高い若者が、3年間で乗り換えるといった特定の条件なら、KINTOがお得な場合はある。とはいえ、一見して魅力的な価格とは程遠い。その証拠に会員数は増えていない。
サブスクが普及すれば自家用車が売れなくなる、という見方があったが、幸か不幸か現時点では杞憂に終わっている。では、自動車販売に影響がないかというと、そうではないと考えている。
米国と異なり、日本、とくに都心部ではもともと自動車は生活に必須ではない。日本の自家用車の年間走行距離は平均約7000キロメートルにすぎない。半分を一般道(時速40キロメートル)、残り半分を高速道路(同80キロメートル)で走行したと仮定すると、運転時間は年間約130時間。月に10時間強しか使っていない。
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