3月下旬、タイからの飛行機で羽田空港に着いた。ロックダウン寸前のバンコクからの便であるにもかかわらず、検疫では申告書の提出や滞在国のチェックもなく、自動ゲートから簡単に入国できた。各国で厳しい隔離措置に遭っている友人たちにこのことを伝えると、一様に「信じられない」という言葉が返ってきた。
今、世界中の友人から「本当に日本は大丈夫か?」というメッセージを受け取っている。イタリアやスペイン、米国の深刻な状況がニュースで流れても、街に人があふれて、桜を見ながら酒を酌み交わし、パチンコ店に行列ができる日本。まさに「神国日本」だと世界は驚きをもって見つめている。
確かに経済は重要だ。が、まずは人命最優先で世界が動いている中、日本のテレビは「景気の落ち込み」や「来年の五輪日程」などで大騒ぎしている。この未曽有の危機への切迫感がなく、専門家の意見を聞かずに独断する政府。政府関係者の記者会見では、3月末までほぼマスクなし、間隔も開けずに座っており、そのずさんな対応の映像が世界中に流れていた。
マレーシアでは外出禁止中にジョギングした日本人が逮捕、拘留、実名報道された。アジアの大抵の国は外出時にマスクが必須であり、自宅マンションの入り口で手洗い、検温がある。熱が高ければ入室を拒否される。東アジアではSARS(重症急性呼吸器症候群)の体験が生かされているという事情はあるにせよ、日本の対応の甘さは際立っている。
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