国立社会保障・人口問題研究所は、今年4月までに2015年の「国勢調査」を基準にした人口と世帯数に関する4つの将来推計を発表した。今後の高齢化の進展状況を見ると、30年の65歳以上人口は15年よりも10%増加し、高齢化率は15年の27%が30年には31%になるという。今後も進展していく高齢化は、社会にどのような影響をもたらすのか。
筆者が注目するのは、日本の高齢化は単に65歳以上人口が増えるだけでなく、「後期高齢者化(75歳以上高齢者の増加)」「単身化」「未婚化」を伴って進んでいく点である。むろん、将来推計はこれまでの傾向を投影した将来像であって確定した未来ではない。しかし、この傾向は今後も続く可能性が高い。以下、今回の推計に基づく30年の姿を15年と比べていこう。
まず後期高齢者化を見ると、30年の後期高齢者数は、15年に比べ実に40%の増加となる。また、65歳以上の高齢人口に占める後期高齢者の割合を見ると、15年の48%が30年には62%に高まっていく。一方、65〜74歳の前期高齢者数は、同期間内で19%減少する。つまり、高齢化といっても、増えていくのは後期高齢者である。
ところで、要支援・要介護の認定を受けた人の割合(14年度)は、前期高齢者では4%なのに対して、後期高齢者では33%に高まる。今後、介護需要の増加が予想されるので、介護人材の確保などが不可欠だ。他方、多数を占める介護を要しない後期高齢者には、社会参加の場が重要になるだろう。
次に単身化を見ると、65歳以上の単身(一人暮らし)高齢者数は、15年から30年にかけて27%増加していく。高齢人口に占める単身高齢者の割合は、15年の18%が30年には21%になる。
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