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年金炎上! 党派を超えた国民的議論を 超党派の協議へつなげるべき

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久しぶりの「年金炎上」である。金融庁の報告書に記載された「公的年金だけでは老後2000万円不足」とする内容をめぐって、テレビやネットで年金バッシングが起こった。もはや、数年に一度起きる国民的行事の感もある。

年金問題を10年以上取材してきた身としては、今回の騒動は「半歩前進」と思える部分もある。テレビのワイドショーでは、あるタレントが「100年安心なのは年金制度であって、私の年金は安心ではないのか」と怒っていた。年金への不信感は強いが、「制度自体は安心」と思ってもらえれば、まずは半歩前進なのだ。

少子高齢化の加速により2000年前後に年金不安は本格化し、当時の政府たたきは今の比ではなかった。保険料などの収入と年金給付の支出のバランスが崩れれば、制度は当然、存亡の機に立つ。収支を均衡させようとしても、保険料負担の引き上げは経済界が大反対、年金給付のカットは国民が許さないという状況だった。

年金制度の根幹は、将来の保険料や給付はこうしますという「国の約束」にすぎない。それを守ることができず、当時は国民全員が乗る船そのもの(年金制度)が沈没しかねない状況だった。

小泉純一郎政権時代の04年、年金改革が断行された。三方一両損を地で行く形で、経済界は厚生年金保険料の18.3%までの引き上げをのみ、国は基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に引き上げた。ただそれぞれの負担はこれ以上増やさず、今後人口バランスが悪化しても、この総収入内で給付が調整されることを国民はのむ形になった。新しい国の約束は将来変化への対応力があり、「制度自体は安心」に至った。

問題はタレント発言の後半部分の「私の年金は安心か」だ。人口問題のツケは給付だけに回ってくるため、負担を固定しつつ給付をいかに底上げするかは政府に残された課題であり、まさにこの10年余にわたり取り組んできたことだ。

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