今年1〜3月期のGDP(国内総生産)は、「ゼロまたはマイナス」という大方の予想に反し、前期比年率2.2%増(2次速報、以下同)と比較的高めの成長となった。ただ、これは内需低迷によりGDPの控除項目である輸入が減ったために「計算上」GDPが押し上げられたものだと解説されている。確かに同時期の輸入は17.2%(実質年率、以下同)もの減少だった。
しかし、こうした説明には違和感がある。まず引っかかるのが「計算上」という言葉だ。「計算するとこうなるが、それは見かけ上のことで、実態は異なっている」というニュアンスがある。
一貫しない説明ぶりも気になる。輸入は、1四半期前の2018年10〜12月期には12.7%も増えた。なぜこのときには「輸入が増えたので、計算上GDPが押し下げられているが、実態はもっとよい」という説明はなかったのだろうか。
こうしてGDPと輸入についての説明が混乱するのは、多くの人が「輸出から輸入を引いて外需(または純輸出)を計算する」と考えているからだ。
そもそもなぜ輸入が控除項目なのかを考えよう。一国の経済には総需要(財貨・サービスを買う側の合計)と総供給(同じく提供する側の合計)があり、事後的に両者は等しい。総需要は、国内の買い手(内需)と海外の買い手(輸出)の合計である。しかし、この総需要のすべてが国内生産(これがGDP)で賄われたわけではなく、海外から買ってきたもの(すなわち輸入)も含まれている。すると、総需要から輸入を控除すればGDPが求められることになる。
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