話し方のさまざまなコツを紹介してきましたが、今回は、とてもシンプルなのにビジネスパーソンの皆さんが忘れがちなポイントをお伝えします。
それは、「聞いている人の気持ちになってみる」こと。
これまで連載でお伝えしてきた方法も、この考え方を基本にして生まれたものなんです。少し振り返ってみましょう。
連載の第3回では「とにかく早口にならないように」とお伝えしました。なぜ早口になるのか。私は、「聞いている人の気持ちをしっかり把握できていないから」だと思っています。
大人数の前では早口になってしまう人でも、ゆっくり話せる状況があります。それは大好きな異性や自分の子供と話をしているとき。あるいは、1対1で相手にわかってもらえるように努力しているときです。
想像してみてください。そんなときは相手の反応を見ながら「わかってくれているかな」「話を楽しんでくれているかな」「飽きてないかな」などと考えながら話しますよね。このように相手の気持ちを考えれば、一方的な伝え方にはならないはずです。
その反面、たくさんの人の前ではそれができません。聞いている人が多すぎて、どこを見て、誰の反応を気にしながら話せばいいのか戸惑ってしまうからです。そうなると聞いている人の気持ちに寄り添う余裕がなくなり、聞き手の反応に関係なく話してしまう。そして結果的に早口になる。
たくさんの人の前で話すときは、聴衆の顔を見て、表情やうなずきなど反応を確認するようにしてください。それだけで早口は抑えられます。
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