繰り返しになるが、日本のコンピューターサイエンスのレベルが低いということはない。ディープラーニングの新しい手法の開発は、東京大学など主要な大学や国立の研究機関、プリファードネットワークス(PFN)といったAI(人工知能)関連のベンチャー企業などで進んでいる。AIで重要になる統計数学は日本にも専門家が十分にいる。
企業評価額が2000億円を超えるといわれるPFNは本当に優秀。彼らが開発した「チェイナー」というツールを使えば、ディープラーニングの応用システム開発にすぐ取りかかることができる。それだけでなく、同社の西川徹社長は、AIを処理する半導体チップに目をつけた。競争力を高めるにはAIチップが必要だとわかっている。NTTやトヨタ自動車など大企業から出資を受け、資本力もつけてきた。
アームやエヌビディアといった英米の半導体開発会社だけに頼ってはいられない。AIを支えるハードウェアの勝負がまさにこれから始まろうとしている。かつてCPUで競い合ったインテルとAMDがGPU(画像処理装置)で提携したことも、競争の前提が変わっていることの証左だろう。ここはグーグルもアマゾンも巨額の投資をしている分野だ。
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