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ブロックチェーンの限界 経営者は意識すべし

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巨額の不正流出事件が後を絶たない仮想通貨。システムへの不正侵入以外にも、この技術に死角はないのか。仮想通貨や暗号技術に詳しい早稲田大学の岩村充教授に話を聞いた。

いわむら・みつる●1950年生まれ。東京大学経済学部卒業。日本銀行を経て98年から早大教授。著書に『金融政策に未来はあるか』『中央銀行が終わる日 ─ビットコインと通貨の未来─』など。(撮影:梅谷秀司)

──仮想通貨やその基幹技術であるブロックチェーンへの無条件の礼賛に異を唱えています。

規制当局には技術革新を潰さないようにしてほしい。だが、経営者や投資家が「とにかくブロックチェーンを取り入れなくては」などと浮足立っているのを見ると、「そこまで焦らなくても」と言いたくなる。ブロックチェーンを使えば何でもできるかのように思ってしまう人もいるが、それは違う。

──具体的には何が違いますか。

たとえば「イーサ」という仮想通貨には、自動執行という機能がある。これは所有権の証明や移転などの契約が企業や銀行などの仲介者を介さずに自動で執行できるというものだ。だが、それはイーサという仮想通貨を通貨だと考える人たちが共有する閉じた仮想空間の中での話だ。形のある財物をその中に自動で流通させられるかといえば、それはできていない。

仮想空間でのイーサ建て契約を現実の商品やおカネに結び付けて自動執行できるようになれば事情は変わるが、それはまだ課題でしかない。イーサを使った自動執行型のトークン発行(ICO=イニシャル・コイン・オファリング、トークンによる資金調達)が意味を持つのは、イーサと円やドルとの両替をする交換業者が、現実の中で活動しているからにすぎない。

──ほかにも問題はありますか。

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