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去る1月17日、英国のメイ首相がEU(欧州連合)単一市場からの離脱を表明した。今後の世界経済にいかなる影響をあたえるか。日本もおそらく無縁の話ではないから、注視の的ではある。
2016年6月、英国の国民投票で決まったEU離脱は、日本人とりわけ知識人にとっては、かなり意外な結果だったにちがいない。当の英国人にも意外な向きが多かった、というのだから、政治とはわからないものである。
外国の理解は、かくも難しい。英国は世界最古の国民国家である。それがスコットランド独立を争った住民投票に続けて、国を二分する対立をくりひろげた。そしてやはり最古の近代国家・米国では、かの大統領選である。支持率が過半数に満たないトランプが大統領に就任して、あいかわらず騒がしい。もはや英米とも、とても一元的な国家・社会とは思えない。
揺らぐ国民国家
世界をリードするアングロサクソンですら、そうである。今や「普通」の国民国家というスタンダードは通用しない時代になった。東アジアに位置する大小多様な諸国も、その例外ではありえない。
たとえば、巨大な隣国の中国。英米などより、はるかに多元的で複雑である。「反日」の中国、「爆買い」の中国、経済成長の中国、不良債権の中国……。香港だって台湾だって、あるいは世界中の中華街も、やはり中国である。日本人は往々にして、それらを「中国」と一つにみなしがちではあるまいか。
まさか中国政府の言う「一つの中国」のオウム返しではなかろう。あれも「一つ」ではないから、そう繰り返し唱えなければならないだけのことであって、そのスローガンを真に受ける人々は、もはや多くはあるまい。
それでも日本人が「中国」と一括りに見たがるのだとすれば、その心情にあるのは、やや安直なポリティカルコレクトネスではなかろうか。外国・中国を特殊な国、自らと違うと見てはいけない、言ってはならない、という配慮である。
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