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日本株の下支え役は公的資金と自社株買い 波乱の2016年相場は「申酉騒ぐ」

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  • 塩村 賢史 大和証券 投資戦略部 シニアストラテジスト

新年の国内株式相場は、正月気分を一気に吹き飛ばす波乱の幕開けとなった。今年の干支の申(さる)は相場の格言で「申酉(とり)騒ぐ」といわれている。格言どおりボラティリティの高い、騒がしい相場になりそうだ。

サウジアラビアとイランとの国交断絶や北朝鮮の水爆実験(水爆ではないとの見方もあるが)、中国の経済指標悪化、人民元安誘導の観測、サーキットブレーカーの発動、原油価格下落など、悪材料が続出している。特に人民元安に関しては、資本流出の懸念も高まっている。

今回の株式急落を主導しているのは海外のヘッジファンドとみられるが、米商品先物取引委員会(CFTC)の発表によると、投機筋の円ポジションはアベノミクス相場前となる2012年10月以来の買い越しとなっている。昨年夏のチャイナショックと同様、投機筋は中国リスク顕在化に対し日本株売り・円買いで反応してきた。しかしその動きも最終局面を迎えているとみられ、目下の株式下落が急だった分だけ大きな反発も期待されよう。

やや長期的な視点に立って日本株の需給要因を考えた場合、カギとなるのが①産油国のオイルマネーを中心としたソブリン・ウエルス・ファンド(以下SWF)の動向、②国内の公的・準公的資金、③自社株買いの3点だろう。

まずオイルマネーに関しては相応の資金流出を覚悟する必要がある。アベノミクス相場において日本株を買ってきたのが欧州経由で流入したオイルマネーだった。しかし下げ止まらない原油相場を受け、産油国の財政状況は急速に悪化している。昨年10月に発表された国際通貨基金(IMF)のリポートでは、サウジアラビアの16年の財政均衡原油価格は1バレル=95.8ドルだった。つまり少々の原油価格反発では「焼け石に水」ということだ。中東の地政学リスクの高まりによるサウジアラビアの軍事費増大は同国の財政に重くのしかかっているが、中東情勢のさらなる緊迫化は株式需給面でも気掛かりな材料となる。また中国のSWFのように外貨準備を運用の原資にしたファンドもある。米国の利上げを受けて中国などで外貨準備減少が進んでおり、将来的には日本株の需給に影響が及ぶおそれもある。このように、他国の外貨資産取り崩しが日本株売りに波及する可能性には注意したい。

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