連合(日本労働組合総連合会)は2016年春闘の賃上げ要求を、ベアで2%程度、定期昇給込みで4%程度とする方針を決めた。ベア要求は3年連続だ。
対する経団連(日本経済団体連合会)は、「15年を上回る賃上げ」を企業に呼びかける一方、「処遇はベアだけで決まるものではない」(榊原定征会長)と慎重な姿勢も示す。
デフレ脱却を掲げる安倍政権が企業に賃上げを要請する「官製春闘」は、来年で3年目になる。企業の賃上げ余地はどのくらいあるのか。
厚生労働省の集計では、ベアを含む賃上げ率は14年が2.19%、15年が2.38%。ただ、ここでは中小零細企業などが捕捉されていない。
厚労省の「毎月勤労統計調査」によれば、所定内給与は15年に入ってようやく前年比プラスに転じた程度。その前年比増減の要因を分解してみると、パートタイムの比率が上昇したことによる下押し効果は大きいが、一般労働者やパートタイム労働者の賃金の伸び自体も1%に満たない弱いものだ(図1)。
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日本においては、金融危機をきっかけに、1997年ごろから労働分配率が低下してきた。足元でも企業収益の拡大に対し労働分配率が下がっているので、賃上げの余地があるはず、といわれる。
労働分配率は付加価値(収益)に対する人件費の割合だが、みずほ証券の金融市場調査部では、定義の異なる労働分配率の動向の違いを分析している(図2)。
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法人企業統計ベースでは、15年初めまで下げ続けているが、ここでは経常利益に人件費を足したものに対する人件費の割合を見ており、その分母には海外での収益が含まれる一方、分子の人件費には企業の社会保険料負担は含まれていない。
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