毎年恒例、年末の予算策定作業が大詰めを迎えている。2016年度予算のいくつかの論点のうち、教育分野では教職員の定数が俎上に載っている。
財務省の財政制度等審議会は今年6月の建議において「今後の少子化の見通しを踏まえて機械的試算をすれば、24年度までに3万7700人の自然減に加え、4200人程度の加配定数の合理化が可能」と、初めて加配定数にまで踏み込んだ。
また、河野太郎・行政改革担当相の下で11月に開催された行政事業レビューでも、子どもの学力向上と教員数の関係が議論になり、「教員数を増やすことが本当に教育効果を高めるのか」が問われた。
こうした動きに対し、馳浩・文部科学相は「機械的に『教員の数を削減して、教育の効果を高めよ』という数式の教育現場への当てはめは、多分に無理がある」と反論している。
文科省によると、教員の数を増やして少人数学級を実現したことで、小学校での不登校児童の出現率が低下し、学習習慣の定着や学力の向上という効果が見られたという。人件費に手厚い投資が行われている国ほど、PISA調査で好成績が上がるという調査結果もある。
文科省初等中等教育局の安井順一郎企画官は「子どもの数は減っているが、一方で学校がやらないといけないタスクは増えているのが偽らざる現実の姿。教員の数を削れば現場のモラール低下に直結する」と危機感を抱く。
国際的に見ると、日本の1学級当たりの児童・生徒数は多い。最新のOECD(経済協力開発機構)「図表でみる教育」によると、日本の1学級当たりの児童・生徒の数は小学校が27人、中学校は33人(図1)。中国や韓国も1学級当たりの児童・生徒数が多い。
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