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都民の日って? 由来は東京市の自治記念日

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10月1日は「都民の日」だった。都内の公立学校は休みになった。何の日かといえば、明治22年(1889)に東京市が生まれ、この時は東京府に属していた。それが明治31年(98)に独立して市役所を開庁した。いわば東京市の自治記念日だ。

昭和18年(1943)に東京府と合体し「東京都」になった。しかし東京市の自治記念日は「都民の日」として存続している。

市が初めて得た市役所の建物は江戸時代の土佐藩邸だ。坂本龍馬・中岡慎太郎・武市半平太なども、一時足を踏み入れた。現在は東京国際フォーラムになっている。A棟B棟C棟と分かれ、A棟がいちばん収容力がある。A棟の2階に知事室や私がいた企画調整局(政策室)などの部屋があった。

数年前、このA棟で私の好きなイル・ディーヴォが来日公演をした。切符を手に入れ、彼らの歌を聴いたときの感動はまだ忘れない。いい年をした後期高齢者の私が、若い人と一緒になってペンライトを振った。別に恥ずかしいとは思わなかった。

というのは、「かつて俺が仕事をしていた建物(生まれ変わったが)の中で、好きなイル・ディーヴォが歌っている」などという気持ちを高揚させていたのは、3000人の観客の中でも俺一人だろう、という特別な思いがあったからだ。

当然その思いの底には、ここは昔土佐藩邸でそれが東京市役所になり、東京都庁になり、俺もここで働いていたという思い出がある。

しかし私が辞める頃(昭和54年〈79〉)から、「都民の日」の認識がしだいに薄くなってきた。

まず小中学校の子どもたちがなぜ休みなのか、わからない。先生に聞いても「都民の日」だとは教えてくれても、それでは都民の日ってどういう日か、ということになると、先生も詰まることが多かったろう。

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