金ドル交換停止が発表された1971年以降の米ドル指数(主要通貨のバスケットに対するドルのパフォーマンスを指数化)の推移を見てみよう。
図1のように過去、米ドル指数は7~8年下落、2~3年底ばい、5~6年上昇というサイクルを繰り返してきた。
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今回のサイクルでは、ITバブル崩壊を受けて2001年から長期下落基調をたどったが、08年リーマン危機の発生で下げどまり、11年に欧州ソブリン危機が深刻化する中で大底を確認する動きが見られた。その後も14年半ばまでは米ドルは安値圏で底ばいしたが、過去1年、原油安に伴って進んだドル高によって長期上昇トレンド入りしていたことが明確になった。このことは、今回の長期ドル高の背景に米国でのエネルギー革命があることをうかがわせる。
前回の長期ドル高局面は90年代後半だった。その時は85年プラザ合意以降の長期ドル安が、92年の米国での金融不安と欧州での通貨危機の発生で下げ止まり、94~95年のFRB(米国連邦準備制度理事会)の金融引き締めによって上昇局面入り。01年のITバブル崩壊まで6年ほど、ニューエコノミーをテーマとする長期ドル高が続いた。今回はエネルギー革命がそれに相当する。
通常5~6年上昇局面が続くことを考慮すると、今回の長期ドル高は最終的には17年ごろまで続く可能性が予感される。17年といえば、日本では8%から10%への消費再増税が予定されており、筆者は日本銀行の追加緩和が行われ、円安がピークに向かうと想定している。
98年の悪夢再現?
ただ、米ドル指数が長期上昇局面にあった90年代後半、98年に米ドル指数はそのときの高値から1割ほど調整反落し、米株も2割ほど急落した。97年のアジア通貨危機で世界経済が失速。著しい原油安の進行で産油国ロシアの経済が危機に陥り、そのロシア国債に投資していた、ヘッジファンド大手のLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の経営破綻につながったのだ。98年の金融経済環境は15年とうり二つだった。
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