米国では、FRB(連邦準備制度理事会)がいよいよ利上げに向けて行動を開始するとの見方が強まっている。
イエレン議長は2月の議会証言で、FOMC(連邦公開市場委員会)の声明文にある「政策変更に対して忍耐強くいられる」(=利上げを我慢できる)との文言に言及した。議長はこの文言に関し、今後数回の会合では利上げが実施されないことを示唆するとともに、この文言を削除・変更したとしても、それをもってその後数回の会合で利上げが確実に実施されると考えるべきではない、と述べた。
しかし、この文言を削除すればFRBはフリーハンドを手にする。それは利上げを実施するかしないかではなく、利上げ時期に関するフリーハンドだ。となれば、ドル金利先高感は強まることはあれど弱まることはない。市場参加者は文言変更により近々の利上げ実施を警戒せざるをえない。ドル金利先高感は着実に強まり、米長期金利を押し上げることになる。
リスク選好が後退
一方、ドル金利先高感は、米国株にダメージを与えつつある。この間の米国株の堅調さは、量的緩和や異例に低い長期金利によるとの見方が根強い。利上げを織り込み、また実際に長期金利が上昇する中で軟調に推移する可能性が高い。FRBの金融政策に関する不透明感の拡大は、ボラティリティを上昇させることにもなり、その結果リスクプレミアムは上昇する。利上げと不透明感の拡大が株価を圧迫し、リスク選好を弱めることとなる。
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