ドル独歩高が続く一方で、下落が目立つ通貨の一つがユーロだ。利上げを模索するFRB(米国連邦準備制度理事会)、量的緩和を開始したECB(欧州中央銀行)、量的緩和を継続する日本銀行、と中央銀行の政策が分かれる中で、ユーロが弱い。今後、想定される相場パターンは、次の三つだ。
第一に、FRBが利上げするとの期待から米国の金利が上昇。ECBの量的緩和を背景に欧州の金利が低下または停滞して、「相対的な欧州金利低下」とともにドル高ユーロ安が進行する。
第二に、米国の金利上昇やドル高が米国経済に及ぼす悪影響が浮上。新興国通貨安により、新興国経済に資本逃避、金利上昇、債務負担増などの不安が増す。原油安・商品安により資源国経済への懸念も再浮上。相対的な米国の金利上昇と欧州金利の低下は進まないものの、市場のリスク回避とともにドル高(ユーロ安など)が進行するが、円も高くなりドル円は下落する。
第三にドル高の悪影響を懸念し米国の利上げ期待が後退し、米国金利上昇が抑制される。一方、欧州では景気回復とインフレへの期待から金利が上昇。「相対的な欧州金利上昇」とともにドル安ユーロ高に。市場のリスク選好が高まり、円も安くなり、ドル円は上昇する。
第一の米国の金利上昇とドル高が過度に進むと、第二のケースに転じやすい。米国の金利上昇・ドル高の進行が緩やかであれば、それが持続するか、第三のケースへ移行すると考えられる。
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