世界の株式市場は、年初こそ原油急落に揺れたが、1月後半以降は堅調な相場展開である。2月末の世界の株式時価総額は約74兆ドルと、前月末比で5%程度増加した。1月末が前月末比で微減だったことに比べて、不安要素が払拭された感がある。
先進主要国、BRICS諸国、NIES・ASEAN諸国、米国以外の米大陸主要国、欧州諸国(除く英、独、仏、スイス)、アフリカ+中東湾岸諸国、オセアニア諸国といった地域別の時価総額も、すべてが2月は増加した。株式投資に対する投資家の安心感が高まった要因として、ユーロ圏をはじめとした金融緩和強化の流れが、米国が「出口」を模索する中でも続いていることが挙げられよう。
ただし、これ以上の緩和強化はもう、あまり期待できないし、これからは世界全体として緩和の度合いがピークアウトした後のことも考慮に入れて株式投資を考えなければならない。そこで、結局、最も注目されるのは米国経済の動向である。
米国経済の焦点は、利上げがいつになり、それが市場にどのような影響を与えるかであろう。現状では、足元の経済指標が強めで利上げが早まるという思惑が強まれば、リスクオフ(リスク回避)、その逆ならばリスクオン(リスクを取る)のムードが強くなるという、金融相場の図式が残っている。しかし、いざ利上げが現実となれば、そこからが本格的なリスクオンの局面になると考えられる。
こうした傾向はディスインフレが定着した1990年代以降に見られる(図表1)。90年代以降の利上げ局面のうち、94~95年だけは株価が伸び悩んだが、この時期は、現在でいえばむしろ量的金融緩和を縮小した2014年に類似し、金融政策の「ファインチューニング」の局面であったと見てよい。したがって、米国景気はこれから拡大局面の最盛期を迎え、99~00年や04~06年のような、純粋な金融引き締めとしての利上げ局面を経た後に、株価はさらに一段高の状態になりピークを迎えると考えられる。
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