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交易条件改善があっても株価反映に時間 輸出数量増

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  • 重見 吉徳 Pモルガン・アセット・マネジメント チーフ・グローバル・マーケット・ストラテジスト

足元の日本の株式市場は堅調である。今回の上昇局面を過去3回の上昇局面と比較すると、次の2点をその特徴として挙げることができる(各期間については図表1の注を参照)。第一にドルベースの株価上昇率が低い点、第二にPER(株価収益率)がほとんど上昇していない点である。

[図表1]
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二つを同時に確認してみる。図表1はドルベースのTOPIXの上昇率を、業績要因、バリュエーション要因、為替要因に分解したものである。おさらいすると、株価はEPS(1株当たり利益)とPERの掛け算(=積)であり、ドルベースの株価はこの積をドル円相場で割ったものだ。

まず、PERが上昇していないという点について考えてみる。PERの上昇は通常、EPS予想はまだ引き上げられていないものの、引き上げが起こることを株式市場が先取りする形で生じる。逆に考えると、今回の上昇局面でPERの上昇が見られていないことは、そうした期待の乏しさを示唆している。

その背景には、今回の局面における業績の拡大は多分に高めのドル円相場での「換算」によって押し上げられたもので、ドルに換算し直せば、業績の伸びは相殺されるとの見方があろう。さらに言えば、日銀の追加緩和に対する期待が剥落すれば、円安という支援が止まり、業績はこれ以上伸びないとの見通しも出てくる。そうした見通しが、もう一つの特徴であるドルベースの株価上昇率が低い点を一部説明するだろう。

実際のところドルベースの業績はどうなのか。予想ベースではなく実績ベースのEPSを用いて、TOPIX構成企業の業績をドルベースで見てみると、「日本のバブル期」は17.0%、「ITバブル期」は36.5%、「米国住宅バブル期」は28.5%、そして今回は36.5%で、業績の伸び率は最高水準だ。ドルベースでも実績は伸びている。

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