世界の株式市場が堅調だ。MSCIワールド株価指数(オールカントリーズ、現地通貨ベース)は、英国で国民投票が行われた6月23日を基点にすると、最初の2日で5.6%下落した後すぐに反発し、8月12日時点では3.8%上昇した。
ブレグジット(英国のEU〈欧州連合〉離脱)はあくまでも長期的な問題で、むしろ先進国の景気優先の政策スタンスが強まり、景気や企業業績に悪いこととはいえないという見方が強まったためと思われる。
日本株は同期間で1.8%の上昇にとどまっているが、これは円高が進行したためだ。ドル円相場が1ドル=106円台から101円台となり、一時100円も割り込んだことで企業業績への不安が株価回復の頭を抑えた。
日本株とドル円相場は第2次安倍晋三政権が成立する以前から「円安→株高」「円高→株安」という相関関係が強かった。長期的には2005年ごろからこの傾向が見られる。1円円安になったときの日経平均株価の変動幅は05~12年の平均で185円、相関係数は0.89だった。
相関係数はマイナス1からプラス1の範囲で表され、1は完全に連動、0は相関関係がない、マイナス1は逆連動することを意味するものだ。同期間の連動性が非常に高いことがわかる。安倍政権成立後の13年初めから今年7月ではそれぞれ233円、0.95と連動性はさらに高まった。
ただ16年1~7月に限ると88円、0.66に低下。さらに1カ月の営業日数に相当する21営業日ベースで見ると、8月12日時点では22円、0.21まで落ち込んでいる。
リスク選好への回帰も
ブレグジット決定以降の動きから考えられることは、世界の株式市場も日本株市場も“強靱性”が高まったことだ。年初から、原油安をはじめ国際商品市況の低迷からくる新興国経済への先行き不安、そして米国経済に対する懸念が広がり、世界経済がリセッション(景気後退)に向かうという見方が台頭した。
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