今年後半に上場を控えた日本郵政が大型買収に打って出た。郵便事業を担う中核子会社の日本郵便が6200億円を投じ、フォワーディング(貨物利用運送)や3PL(包括物流受託)を展開する豪州トール社の全株式を6月上旬に取得する。
日本郵政の上場スキームには批判が多い。ゆうちょ銀行、かんぽ生命の2金融子会社とともに親子上場を行うが、現状で経常利益の9割以上を稼ぐ2子会社は、郵政民営化法で全株売却が決まっている。
「収益は先細り」という市場の批判を受け、日本郵便は目下、必死のシェア拡大戦略を進めている。ライバルの運輸各社が人手不足や燃油費上昇を理由に、取引中止を食らうことも辞さず価格改定交渉に臨んでいるのに対し、値上げから距離を置くことで輸送量を伸ばした。結果は他社が軒並み増益の中、2014年度第3四半期決算が前年同期比74%もの営業減益に陥った。
そこで浮上したのが、年商8000億円規模のトール買収だ。55カ国に拠点を有し、アジアに強みを持つ。グローバル企業を目指す日本郵政にとり魅力十分に見える。
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