エアラインが挑む「出張バテ」と戦うスーツ スターフライヤー
長距離移動、通勤時に比べ荷物も多くなる等、商談や会議という本来の目的以外でも何かと疲労が溜まる出張。そんなビジネスパーソンを応援しようと、航空会社のスターフライヤーと洗練されたデザインで著名人からも支持の高いデザイナーが組んで、出張バテと戦うスーツを生み出した。
ビジネスパーソンの大敵「長距離移動」
出張で飛び回るビジネスパーソンにとって、「出張バテ」をいちばん感じる原因が「長距離移動」。アンケート※に回答した20~40代の男性会社員の8割近くの意見である。
北九州を拠点とする航空会社「スターフライヤー」は、メンズファッションブランド「junhashimoto」へ、移動中だけでなく移動先での活動や環境による出張バテの軽減を目指したビジネススーツの共同開発を打診し、デザイン性と機能性を両立させた「+FLOW(プラスフロウ)」を開発した。スターフライヤーは、創業以来、前後間隔幅の座席の位置や細やかな気配りのサービスなどで利用者から熱い支持を得てきたが、今回は、飛行機内だけでなくビジネスパーソンの移動先の活動も含めてサポートする。
ポイントは、自然発生する遠赤外線で体の芯から温めるメディカーボン(植物性炭素繊維)という特殊素材を、ジャケットの肩甲骨周辺とパンツの腿裏付近に取り入れていること(メディカーボンは着脱可能)。「出張の移動中に長時間同じ姿勢のままだと、血行が悪くなって疲れが蓄積することがあります。巡りを生み出して行くサポートアイテムとしてビジネススーツに着眼した発想が新しいですよね」と開発を監修した医学博士でRESM新横浜院長の白濱龍太郎医師も解説する。
デザインを担当したjunhashimotoの橋本淳氏も、「忙しく働くビジネスパーソンへサポートという大目的がある中で、移動の時にシワにならないハイテク感や、着てみたいと思えるスタイリッシュでクラシカルなデザインというスーツ作りは挑戦でしたが、満足のいく出来になりました」と話す。
優れたストレッチ性を実現したjunhashimotoのオリジナル素材を使って着心地の良さを担保しながら、飛行機の機体と同じジェラルミン素材のボタンや肩甲骨に沿った立体的な切り替え、パスポートポケットなど、細部にまでこだわりが感じられる。
「クラシコ」(伝統的なトラッドディテール)と機能性を備えた「ハイテク」を掛け合わせたデザインコンセプト。「+FLOW(プラスフロウ)」があれば、出張先でも疲れを感じさせない爽やかなスーツ姿でビジネス相手との商談を進められるだろう。
※2019年2月、タイムカレントが300人に対して実施したアンケートによる。