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異素材の組み合わせが新しい!新作腕時計

ラドー

(左)「ラドー ダイヤマスター プチ セコンド オートマティック コスク」自動巻き、プラズマ ハイテクセラミックス ケース、43mm径、24万5000円(税別)、(右)「ラドー ハイパークローム クロノグラフ オートマティック」自動巻き、ハイテクセラミックスケース、45mm径、53万円(税別)

もはや、ブランドの代名詞にもなっているハイテクセラミックスなど、ケース素材の革新性で時計業界をリードしてきたラドー。2018年はひと味違ったモデルをラインナップさせてきている。ここへきてラドーの方向性は変わったのか? マティアス・ブレシャンCEOに訊いた。

ケース素材で革命を起こす

「ラドーが社名を現在のものにして、腕時計を作りはじめた1957年当時は、ムーブメントに複雑機構を載せたりするなど競争が激しかったのです。そんな時代に、ラドーは時計の内部ではなく外側に目を向けました。ケース素材等で革新を起こそうとしたのです」

そして登場したのが、62年の「ダイヤスターオリジナル」。キズがつきにくい超高金属ケースの腕時計だった。

以降、ラドーの素材の開発は時計製作における重要事項のひとつとなっていき、86年には、ハイテクセラミックス素材のケースを持った「インテグラル」を発表。いまでは当たり前のように存在するブラックカラーの腕時計を初めて誕生させたのである。90年代にはホワイトセラミックスのモデルを製作し、腕時計の世界にブラックとホワイトという新しい色を定着させることになる。

その後も時計ケースの進化は急速に進み、新しい素材が次々に開発されていった。ハイテクセラミックスケースも、グレーやチョコレートブラウン、ブルーやグリーンなど、短期間のうちにカラーバリエーションを増やしている。

「ご存知のように、ハイテクセラミックスの特性は硬度が高く、キズがつき難いことです。買ったその日と同じように、10年後もその美しさを保ち続けることができるのです。ただ、2018年はこれまでとちょっと違った取り組みをしており、サイドにブロンズを使用したモデルもコレクションに加わっています」

「人生をともにあゆむもの」としての時計へ

これまで経年変化をまったく起こさない素材を核に時計製作をおこなってきたラドーが、もっとも経年変化を起こしやすいブロンズを素材として組み込んだ。まったく真逆の特性を持った素材を融合させたのには、いったいどういう狙いがあるのだろうか。

「最近は、時計に時刻を知る機能だけを求めて購入される方は少なくなってきています。人生の一部であり、自分を表現できるアイテムとして時計を購入するのです。特に男性は、ビジネスシーンにおいて、ダークなスーツに明るい色のシャツといった決まった服装になりがちで、服装で自分らしさを表現するのが難しいと思われます。そこに自分らしさを表現する時計というアイテムを組み合わせることで、個性的な表現が可能になるのです。この時計は、あえて時間とともに変化する素材を組み合わせることで、着ける人とともに時を刻み、歳を重ねていきます。このように、人生をともに歩める時計を身に着けることで、自分らしさを表現することができるのです」

ということは、今後、ラドーはそういった、「自分らしさを表現するための」時計という方向に向かうということなのだろうか。

「革新的なアプローチは、ラドーが長年やってきたことなので、今後も変わることはありません。素材の融合も、その方法のひとつということです。ただ、いま人々は時計を機械として購入するというよりも、自分の人生をともにするパートナーとしての意味合いを強めています。だからこそ、いままで以上に幅広い革新的なマテリアルとデザイン性にフォーカスして、お客様の感情に訴えかけるような時計を作っていかなければ、と考えています」

たしかに、2018年の新作は例年のようなセラミックス一辺倒ではない。

ハイテクセラミックスのダイヤルでEarth=ブラウン、Water=ブルー、Leaf=グリーンを表現した「トゥルー シンライン ネイチャー コレクション」、ハイテクセラミックスのスケルトン時計「ハイパークローム スケルトン オートマティック クロノグラフ リミテッド エディション」、ハイテクセラミックスとメタル合金を組み合わせた”セラモスTM”を使い、スチールカラーとローズゴールドカラーをつくり出した「ダイヤマスター セラモス コレクション」など、とバラエティに富んでいるのだ。

さらには、1965年の「マンハッタン」モデルを現代的にアレンジし、再生させたステンレススチールケースの「トラディション 1965 オート」など、クラシックなラインも登場させている。

2018年のラドーは、まさに百花繚乱。新しいステージに踏み出したかのように見えたコレクションであった。

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