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トヨタ「C-HR」のデザインは何が魅力的なのか 大胆でも煩雑に見えないスタイリングの秘密

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  • 森口 将之 モビリティジャーナリスト

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大胆でありながら煩雑に見えないデザインだ

今年12月に発売予定のトヨタ自動車の新型クロスオーバーSUV「C-HR」が発売前から注目を集めている。報道関係者向けのプロトタイプ試乗会が特設コースで行われたばかりなので、実車に触れた人はまだ少ない。なのにこれだけ注目を集めているのは、大胆なデザインによるところが大きいだろう。

デザイン改革の原動力

プリウスとC-HR

シャシーは新型プリウスから始まった、トヨタのクルマづくりの構造改革「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」のCプラットフォームを採用。新型プリウスが象徴しているように、トヨタの最近のデザインは、好き嫌いがはっきり分かれるほど個性を前面に出している。無難で没個性というかつての評判を、豊田章男社長は変えたいと思っていたはず。その気持ちがデザイン改革の原動力になっているのだろう。

C-HRの場合はもうひとつ、リベンジもあると感じている。このクラスのクロスオーバーSUVのパイオニアはほかならぬトヨタ自身だからだ。

1994年に発表した「RAV4」は、横置きエンジン前輪駆動乗用車のパワートレインを活用したクロスオーバーSUVというパッケージングを世界に先駆けて世に問い、このクラスのスタンダードを作り上げた。しかしRAV4はその後、北米市場に合わせてサイズアップ。国内での販売は中止となってしまった。

一方で初代RAV4と同じカテゴリには、2010年に日産自動車が「ジューク」を送り出し、斬新なデザインが受けて日本や欧州でヒットした。2013年にはホンダが、フィットをベースとした「ヴェゼル」を登場させている。2015年度の国内SUV新車販売台数第1位はこのヴェゼルが獲得した。

ジュークもヴェゼルも、国産車としてはかなり思い切ったデザインの持ち主であり、それが好調の理由のひとつになっている。このカテゴリのパイオニアであるトヨタが主役の座に返り咲くためには、それ以上の個性が必要だと考えたのかもしれない。

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【チーフデザイナーの伊澤和彦氏に話を聞く】

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